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サリフという人

 

サリフはズオ村の農民です。女性グループを

 まとめてくれる、とっても頼りになる村の

  ボランティアおじさん。

 

小柄で年齢不詳。   「何歳?」と聞くと

 いつも笑って「25歳」と答えてくれるんですが、

  そんなはずないだろうといつも思います。

 

学校は中学まで出ましたが、お金がなくて

 高校には通えなかったそう。

  2年前に結婚して、子供が一人いるのですが、

   奥さんは子供を連れて故郷の村に一ヶ月ほど

    行ってしまったそうです。

 

「いつ戻ってくるのか分からない。

              全く女ってやつは」 と不満そうな、

  そして寂しそうな表情を見せるサリフ。

 

自分で作ったという6畳ほどの彼の小さな部屋

 には、ベットにソファ、そして机といった

  シンプルな家具が置いてあります。

 

小窓を開けると、目の前にはバオバブの木と

 ともに、のどかな村の風景が広がります。

訪問者達

 

サリフの部屋にはチビからおばあちゃんまで、

 たくさんの訪問者がやってきます。 

 

「薬を買いたい」 と子供がやってきました。

 薬箱から5粒ほどの錠剤を選んで、

  ノートの切れ端をビリッと破って、

   コインと引き換えに子供に渡します。

 

時を同じくして、今度は別の村に住むサリフの

 友達が、挨拶にやってきます。

 

「デシバ」(おはよ~)

 「ナー」 (返事の挨拶) から始まり、

  お父さんは元気か、お母さんは元気か、

   子供たちは元気かと、お決まりの

    なが~い挨拶が繰り返されます。

平和に生きる秘訣

 

村での通訳&調整役をしてくれるのは

                                           いつもサリフ。

  50人ほどの女性をまとめるのは一仕事。

   それぞれの言い分を聞き、意見をまとめて

    私達に伝える。そして私達の伝えたい事も、

     村の伝統や雰囲気を考えながら、うま~く

      伝えてくれます。

 

石けん作りの時には、数字の読める彼が必ず

 苛性ソーダを量り、油の温度を計ります。

  村の外からの注文にも彼が交渉の窓口になって

   くれています。

 

本当にいつも真面目に、仕事をしてくれる彼。

 それも無償でしてくれるんです。

  そんな彼に聞いてみました。

 

 「グループをまとめるのは大変な仕事。

  売り上げからいくらか手数料としてサリフ自身にも

   お金が入るようにしたらいいんじゃない?」

 
 

ところが、サリフは

「村の女性達はみんな自分の母親だと思っている。

  だから、自分ができる事をするのは当然の事。」

   ときっぱりお金を貰うのを拒否します。

 

じっくり話を聞いてみると、こんな本音がポロリと。

 「女ってもんは難しいんだ。特にお金に関すること

    になると、デリケートな問題だし、

     欲い人もいるし・・・。

  だから自分からは言えないんだ。わかるだろ?」

   とダイゾー(工房講師)に相槌を求めるサリフ。

 

 

「でも・・・。」 と困った私達にサリフが提案しました。

 

「じゃあ、女性達にダイゾーとマスミから聞いてみてくれ。自分に対して彼女達がどんな報酬を考えている

 のか。たとえそれが、ヤム芋1個でも、石けん1個でも自分は満足する。」 と。 

 

その後、女性達もサリフの重要性について話し合い、みんなで相談してお礼をしているそうです。

それにしても、村に住むというのも、

 結構大変な事だと思います。

  アフリカの人は日本人以上に ”和” の心を

   大切にするんだなあと感心しました。

 

村の中でもいろいろな人間関係、力関係があって、

 それぞれの人がそれぞれの立場で

  うま~く気を使い、そうやって村の平和は

   保たれてきたんだなあと感心しました。

 
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