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村の産婆フィシャタおばあちゃん フィシャタは村一番の長生き。 なんといっても酋長より長く生きています。 村の知恵者であり、女性リーダーとしてのフィシャタに村人はみな、 一目置いています。 そして、フィシャタは産婆さんでもありました。 「村の子供達はすべて私が取り上げたんだよ」と誇らしげです。 「生まれたばかりの赤ちゃんのへその緒には シアバターを塗るんだよ。」 と教えてくれました。 フィシャタおばあちゃんの辛い過去 今は子供や孫に囲まれて幸せに暮らす彼女ですが、 辛い過去もありました。 少女の頃、隣村の年おいた男の、3番目の妻として無理やり 結婚させられたこと。 暴力を振るわれ、毎日泣きながら暮らしていたといいます。 そんな中でも耐え忍び、子供達を育てあげ、旦那が亡くなった後、 この生まれ故郷のズオ村に戻ってきたとのことです。 「自分の娘は好きな男性と結婚させたよ」と語る彼女の言葉に、 少女の頃の彼女の心の傷にほんの少し触れたように感じました。 「子供達には、ちゃんと学校に行ってほしい。」といいます。 自分も時代が違っていたら学校に行きたかったというのです。 たくましいアフリカの老女 好奇心旺盛なフィシャタおばあちゃん。 帰り際に聞かれました。 「お前さん、日本まではどうやって帰るんだい。車かい。」 「いいえ、飛行機よ。」 きょとんとした顔のフィシャタ。 けれども、その深く刻まれた顔のしわには、飛行機というものを 見たことがなくても、アフリカの田舎の村で立派に生き抜いてきた 一人の老女の姿がありました。 |