シアバターってなぁに

シアバターとは、シアの木の実の種から採れる天然の植物油脂です。ガーナ北部では1000年以上も昔から厳しい乾燥からお肌を守るために、天然の保湿クリームとして使われてきました。また、食用の油に、赤ちゃんのへその緒のお手入れに、そして傷や火傷のお手入れにと、万能薬として今でも愛用されています。

シアの木

シアの木

シアの実

シアの実

シアの種

シアの種

シアバターの美容成分

シアバターは肌馴染みの良いオレイン酸、ステアリン酸が主な成分です。更にシアバターには、トリテルペンアルコールやトコフェロールをはじめとした豊富な微量成分が多く含まれていて、保湿効果やお肌を保護、再生する力があるといわれています。

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シアバターに含まれる主な脂肪酸
ステアリン酸(44.9%) 化粧品原料として幅広く使われており、非常に酸化しにくい油脂です。
オレイン酸(43.0%) 皮膚への柔軟性や浸透性に優れており、肌なじみが良く、酸化しにくい油脂です。
リノール酸(6.1%) 肌に親和性が高く、角質層から水分が蒸発することを防ぎ、肌を柔軟にします。
美白効果もあるといわれています。
パルミチン酸(3.5%) 抗酸化作用が強く、シミ、しわを抑え、過剰な皮脂の分泌を抑えるといわれています。
シアバターに含まれる主な微量有効成分
トリテルペンアルコール 親水性があり、肌を柔らかくするといわれています。
カロチノイド 皮膚や粘膜の再生を助け、丈夫にするといわれています。
トコフェロール 天然のビタミンEで酸化防止効果があり、皮膚の血液循環を良くする働きがあります。また皮膚の保護や老化防止にも効果があるといわれています。
アラントイン 傷の回復を促進する効果があり、やけどなどの手当てや肌あれを防ぐ目的で化粧品に配合されています。

アフリカ工房のシアバターは“しあわせ色”の未精製

アフリカ工房のシアバターは化学薬品を一切使わずに、伝統的な製法で抽出、精製しています。そのため、自然のままの色と香り、「微量成分」が丸ごと残っています。この「微量成分」こそが現地で美容に、保湿にと長年愛用されてきた秘密といわれています。シアバターのクリーム色は大地の恵みの証です。

伝統的な製法
(アフリカ工房のシアバター)

伝統的な製法(アフリカ工房のシアバター)

他社の工業精製シアバター 製法1

他社の工業精製シアバター 製法1

他社の工業精製シアバター 製法2

他社の工業精製シアバター 製法2

日本のシアバターは現地のシアバターと違うもの?

日本で一般に流通している100%シアバターをガーナの生産者に見せた時のこと、こんな返事が返ってきました。「これは私達の作るシアバターとは全く違うものよ。シアバターはもっとクリーム色をしていて、シアバターの香りがするものよ。」

どうやら、日本で流通しているシアバターの多くは、ガーナで1,000年もの間使われてきた『自然のままのシアバター』とは違うもののようです。

100%シアバターといえば、すべて自然のままのシアバターじゃないの?

100%シアバターといっても、実は自然のままのシアバターである「未精製シアバター」と「精製シアバター」があります。色も香りも製法もそれぞれに違います。「未精製シアバター」は、伝統的製法やコールドプレス製法によって製造され、薄いクリーム色で甘く香ばしいナッツの香りがします。(ちなみにアフリカ工房では、最後に熱をかけ滅菌する伝統的製法で製造しています。)

「精製シアバター」は薬剤抽出及び薬剤精製を経て製造され、乳白色で香りは無臭に近い少しミルクっぽい香りがします。

「未精製シアバター」の方がお肌にうれしい微量成分が豊富って本当?

シアバターの一つの特徴として挙げられるのが、お肌にうれしい微量成分が他の植物油脂に比べ豊富に含まれていることがあげられます。微量成分の量は生産地や季節、収穫年度によって変化するため、単純に比較はできませんが、薬剤精製された「精製シアバター」は色や香り、不純物と共にシアバターの良さである豊富な微量成分の一部も一緒に取り除いてしまうといわれています。

その結果、本来アフリカで使われてきた自然のままのシアバターとは色も香りも使用感も異なるシアバターができるのです。だからこそ、シアバターの本来の良さをお届けできるのは「未精製シアバター」なのです。

「精製シバター」は劣化しなくて、「未精製シアバター」は劣化しやすいの?

シアバターは、ステアリン酸とオレイン酸がその成分の80%を占めるため、植物油脂の中でも非常に劣化しにくい油脂の一つといわれています。しかし「未精製シアバター」の場合、その質や保存状態によって、劣化は進みやすくもなります。そのため、アフリカ工房では加速劣化試験を行い、1年以上品質が持つことが確認されたシアバターのみ製品として出荷し、出荷後1年の使用期限を設けるようにしています。

一方、「精製シアバター」は保存性の高い製品となります。しかし、保存状態が悪いと確実に劣化は進みます(弊社試験にて確認済みです)。店頭のテスターなどでも強い酸化臭がしたまま使用されているものもあります。劣化しないわけではないので、保管時にはくれぐれもご注意くださいね。

自然のままのシアバターはどうして、手に入りにくいの?

ドラッグストアーなどで目にする100%シアバター。そのほとんどが「精製シアバター」で「未精製シアバター」を目にすることはほぼありません。それは「精製シアバター」が大量生産・大量の流通・長期保管を前提とした商品設計がされている化粧品だからです。

「精製シアバター」は、ヘキサンなどの有機溶剤にて抽出後、高温にて薬剤を飛ばし、脱酸により油脂の酸化の原因となる物質を取り除き、脱ガム・脱色・脱臭等の化学的処理を行うことで、ばらつきのない均質で安定した商品となります。

一方、「未精製シアバター」は種の収穫時期や質、生産者の技術、保存状態によって、品質にばらつきがでてきます。そのため、できる限りばらつきの少ない安全な商品とするには手間暇もかかってしまい、大量生産や大量流通、長期保管には向いていません。質の良い未精製シアバターを販売するには、鮮度が大事になってくるのです。

アフリカ工房では、できるだけ新鮮で自然のままのシアバターの良さをお客様にお届けしたいという思いから、「大量生産」ではなくあえて「限定生産」を選択しています。持続可能性という観点からも、これからは「限定生産」の時代だと思っています。

「未精製シアバター」は肌なじみが良いと聞いたけれど本当?

お肌に良いとされる有効成分が豊富なシアバター。その使い心地も人気の一つです。シアバターは肌なじみが良いとされますが、それは「未精製シアバター」の融点(溶ける温度)が36度と、ちょうど人肌で溶ける温度だからです。手にのせると人肌ですーっと溶けて、すぐに肌になじんでしまいます。そのため、浸透性があり、油脂のわりにサラッとした使い心地がします。主成分が皮脂に近いオレイン酸というのも肌なじみの良さの一つと言えます。一方、「精製シアバター」は、融点は約41度です(弊社試験の結果による)。

使用感は「未精製シアバター」に比べて肌に残りべたつく感じはします。このような融点の違いから、肌への浸透性と肌なじみを求める方には「未精製シアバター」の方が、肌をコーティングするような使用感がお好みな方には「精製シアバター」が向いていることがわかります。

「自然のまま」を徹底的にこだわり、高品質なシアバターをお届けしています。

「自然のまま」を徹底的にこだわり、
高品質なシアバターをお届けしています。